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ALUMINUM

アルミニウムについて

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アルミニウムとは

ALUMINUM

アルミニウムは、現代を代表する最もポピュラーな金属であるが、その金属としての歴史は浅い。1886年、米国のホールとフランスのエルーの2人が時同じくして開発し、この世に金属として存在することとなった。この2人の名前をとって、電気分解で精錬される製法をホール・エルー法と言う。 しかしアルミニウムの化合物としての歴史は古く、紀元前2000年頃にはすでに古代エジプトなどで明礬石(結晶体)の形で染色剤、医薬品として使用されていた。

アルミニウムの特性

アルミニウムの工業的特性としては、まず軽いことである。鉄や銅と比較すると約3分の1の比重である。その軽さを活かして、自動車をはじめ鉄道、航空機、船舶、コンテナ等の輸送関連の材料によく使用されている。また強さも合わせ持っており、マグネシウム、マンガン、銅、ケイ素、亜鉛等を添加して合金にしたり、圧延などの加工や熱処理を施したりして、強度を高くすることができる。

アルミニウムの表面は、空気中において、ち密で安定した酸化皮膜を生成し、この皮膜が腐食を自然に防止するために耐食性の高い素材である。そのため、建築、自動車、船舶、海洋開発等の分野ではこの特性が大いに活用されている。また磁気を帯びないため船の磁気コンパス、計測機器、電子医療機器、リニアモーター等にも広く使われている。

その他の特性として、電気、熱をよく伝えるため自動車をはじめとするワイヤーハーネス、熱交換機、ソーラーコレクター等にも利用されている。

この優れた金属の特性は、他にもまだある低温に強いことや、光・熱を反射する性質を持っている。

また融点が低く加工性に優れていることも大きな特徴であり、再生し易いことから再利用の需要は非常に高い。しかも二次地金(再生地金)を作るのに必要なエネルギーは、新地金を作る場合と比較してわずか3%ですむと言われている。品質的にも新地金とほとんど変わらないものが製造できるために、経済的な材料であり、アルミニウムの再資源化は地球環境保護の推進に大きな役割を担っている。

車の画像

自動車(使用例)

新幹線の画像

鉄道(使用例)

機械の画像

工業製品(使用例)

アルミニウムのリサイクル

アルミニウムはボーキサイト(鉱石の一種)からアルミナを抽出し電解工程を経て製造されるが、そうした新地金とは別にアルミニウム製品から生じたスクラップを主原料とし上溶解鋳造した再生塊(二次合金地金)も多量に使用されている。

2007年度に国内再生塊メーカーが使用したスクラップは、板系統(建築廃材、アルミ缶、アルミニウム印刷板等)で39万トン、鋳物系統(ホイールスクラップ、エンジンスクラップ等)で33万トン、これらに加えて新地金、ベースメタル、アルミくず、ドロス、灰その他を加えて約125万トンの原料が消費されており、アルミニウム資源再生需要は高まりを見せている。

アルミスクラップの画像

アルミ缶